掲載紙 :建築設計資料 No33
     (建築資料研究社 発行)

1988年竣工

所  在:東京都大田区
用  途:事務所(本社社屋)
規模構造:鉄骨鉄筋コンクリート造
       地下1階、地上4階建て
       (延床面積:534.73u)

設計の条件
 機械部品製造販売会社の本社社屋と関連会社社屋としての建物です。創立20周年を期に目覚しい業績を誇る同社は、その独自性と安定性を全面的に打ち出し、また、地域の新しい“顔”として存在し続けることが目的とされました。立地は、東京洗足池界隈のまだ下町的匂いの残る中、近年ビル化が著しい主要幹線道路である中原街道に面しています。緩やかに道路がカーブしており且つ、坂を登りきったところにある為、計画上望むところの非常に際立つ敷地です。
“中味の詰まった箱”のイメージづくり
 敷地が50坪ということもあり、建物は建ぺい率、容積率ともにフルに計画しました。平面的にはELV、階段、水廻りをコンパクトにまとめ、残りのスペースを事務室としています。地下においては、社員のリフレッシュのため、また来客者の接待用として社内パブを設けています。そこでは特に会社の独自性を打ち出すべく、内部環境づくりを同社社長の参加もあり、個性的なデザインで実現しました。また、ファサードはコンクリート・アルミ・石で構成し、エネルギーを感じる“中味の詰まった箱”のイメージづくりに努めました。